東北復興に常磐線と国道6号線を繋がねば

2014.1.6

五輪の経済効果を聞くアンケートをしても「東北の復興のアンケート」は忘れられている。経済人の思考力も衰微したものだ。ちょっと不謹慎を許して貰って言うと、東北の震災復興の儲けは、五輪の比ではないと思うのだけれども、頭がそちらには向かないようだ。実に嘆かわしい。

嘆かわしい理由、間もなく地震が来て三年になるけれど、震災復興が進まない。津波に流された跡地を見れば、「全ての商売が必要だ」と思われる。端的に解り易く書くと、正に「全ての商売が必要とされている」のだ。とりわけ、土地の測量から、跡地利用のプランの策定が急がれ、その後の復興ビジネスが進まねば、草ぼうぼうの土地が拡がるばかりである。そこでアベノミクスに無い知恵を提案したい。

国費を投入して、JR常磐線と国道6号線を原発を迂回して新規に建設し、元の鉄道に、道に繋ぐのである。残念ながら、原発周辺は向こう何十年も人の住めない土地になってしまったのだ。そのことを真正面から受け止めて、「ダメなものはダメ」とある種諦めて、その代替策を考えなければならない。

そして今、JR常磐線と国道6号線は、原発事故で途中が通れなくなっている。向こう何十年も元の経路での再開は不可能であろう。でも、復興のためには「物流が要る」。例えば、南相馬は、とてもアクセスの悪い土地になってしまった。福島からバスしかなく、県道12号線は、2車線の山越え道だ。大型トレーラーが、うんとこさと坂道を登っていれば、時速20キロ程度になり、追い越しも出来ない。これじゃ、復興もはかどらない。

話は簡単だ。復興のスピードアップのためにも、JR常磐線と国道6号線を山並みの西側に新設して、旧のJR線と国道に繋ぐことを「政治判断で急いで決め、すぐさま建設に乗り出すべきなのだ」。具体的には、JRは、「磐越東線のオガワゴウ駅でもエダ駅でもいい」その辺りから分岐して、国道399号線の傍に鉄路を築いてしまうことである。道路に関しても、この工事に併行して399号線を拡幅するか、JRに併行して新規に道路を造ってしまうのである。途中適当なところで、山にトンネルを掘り、元の常磐線の原ノ町駅と6号線に接続するのである。この工事、今議論に昇らなくても、その内に必ず実行することになると思われる。そらそうだろう。今のままでは不便だし復興の足を引っ張るばかりだからである。知事さん・市長さん・町長さん・村長さんは、「どうぞ、連名で陳情して頂戴」。

鉄道の輸送力は大きいし、東京方面からの物資の搬入はこれから莫大な量発生するので、今の道路だけの輸送では遅々として復興が進まないと思われる。

ここは、政治の英断が必要なところと思われる。

投稿日 2014.1.6

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