日本の現状は、「ウツ脱出の好機なり」「人生は、心一つの置き所」。前向きに賭けるべし
ウツは、怖い病である。ウツ状態で、さらに気持ちがうんと落ち込むと「自殺衝動」が出て、かなりの人が実行してしまうからだ。そして、困ったことにここ10年以上、自殺者が3万人を越えているというのだ。おまけに「バブル後」は、ずうっと不況が続いている日本だから、精神的ストレスに加えて、経済的苦境で、「打開策を考えるよりも、苦悩に押しつぶされがちになってしまう」からだろう。
そこで、今日考えてみようと思うことは、ストレスを貯め込む一方にして「ウツになるか」、開き直ってしまって気持ちを爆発させてしまうかを考えましょうということである。そして、その問題を考える時に、現在直面しつつある、日本の情況も加味して考えましょうということである。
今の日本は、「正味大変な情況の中にある」。楽観を許さない。しかし、“日本だけじゃないのである”。この後、直ぐか数年以内に、「米ドルの暴落から始まる経済危機」が勃発するらしいのである。日本は、20年間デフレの真っ只中を通ってきたわけだが、まだまだ「マシな国らしい」。だから「円高」なのである。ポイントは、ドル札の刷り過ぎで「ドルの暴落なのである」。だから日本銀行も、負けずに円を刷って、日本国債を買い取って、チャラにしてしまうのが面白い対処法と思うのだが、そんなことはやりそうにもない。日本は生真面目だから輸出は、ますます困難になり、輸出に頼っていては国難を打開できないだろう。ここは、輸出を諦め、内需経済である。国内でお金を回すことである。お金を回せば、生産は伸びて、GDPは上がるのである。そうすれば、国民所得は増やせるのである。とりわけ、食料生産に情熱を注ぐことが良いのではと思われる。耕作できる農地や畑を耕し始めねばならないと思われる。規格外の農産物や市場の流通に乗らなかった魚なども、「立派な食料」なのだから、感謝して戴かねばならないのだ(苦境でなくても食料は、感謝して戴くものであるが、一層そうする)。そうして、食いつなぐ。“食いつなげたら問題は解決するのだ”。これまでの破綻した農政は、全面見直した上で、“超法規的に食料生産体制を整える必要がある”。多くの失業者を、この農業生産部隊に迎え入れ、国民が生き延びられることを最優先させるのである。そうすれば、そこに苦境克服の曙光が垣間見えるであろう。
第二次世界大戦の期間中、日本で自殺者は殆ど居なかったと言われている。人間は、危機に臨めば「動物性が顔を出してきて、生き延びることを第一に、死のうなどとは考えないもののようだ」。それでよいではないか。客観的に見れば、危機がひたひたと迫り来る今、「大変なストレスからとは言え、この情況に無関心にウツになっているヒマはない」のである。「これまでの環境で、これまでの思考パターンで考えているなら、ウツですくんでいるしかないのかも知れないが」、情況はうんと違うのである。この情況を味方に付けて、「開き直ってしまう」のが正解ではなかろうか。
開き直っても、する事がないなら困ってしまうが、今はする事がある。食料生産に当たるのである。植物は正直である。人間のように複雑でない。反論してくることもない。ただただ自然法則のままに、成長し、我々人間の食料になってくれるのである。
いま、「ウツから脱しよう」。まさにチャンスである。ウツは、その後の人生に余りよい展望を持てない欠点がある。でも人間は、「心を決めると、次に進めるのだ」。思い切ることだ。就職のまだ決まらない大学生・高校生も同じ考え方でよいのではないか。選択肢が幾らか有って、決めかねているのが「迷い」。迷いは、決めれば解決する。この後の人生をどう歩むか。決めかねているのが「ウツの現在の情況」。
開き直ると決めれば、それはそれで新しい展開が可能になる。
ウツからの脱出は、「開き直って、別天地に進むと決めれば、ほぼ解決が付いてしまうものなり」。
投稿日 2010.11.1