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これからの日本は「中位の国でよいのだ」大国意識をうまく捨てよ

2010.4.5

世界国の財政が「火の車」なのに、外国にバラ撒き散らしたあげく、今日の状況(豊かさの実感できない、貧乏な感じの国)がある。平地面積も狭く、地下資源もない日本は、大国で有り得ない。そして、教育がガタガタになって「人的資源も当てに出来ない」。素直に見つめて「中位国」が、妥当なところなのだ。自国の分を見直し、堅実な国を取り戻すことが急務ではないのだろうか。

民主党政権も小泉政権と同じような雲行きになってきた。「発足当時は、国民の熱い期待を一身に受けていたけれど、化けの皮が剥がれてくると大いなる失望に転換してしまいそうだ」。でも、当初第一番の役割は、果たしてくれた、それでよいことにしよう。それは、自民党の「官僚依存、不勉強振りを国民に知らしめたこと」である。選挙で選ばれてきたとはいえ、不勉強な議員が大量に居て、尚かつ、「国政を担っているという自覚すら有るのか無いのか疑わしい先生達が大勢居て下さる」現状にウンザリさせてくれた。そして、官僚の(ズル)賢さに、いまさらながら恐れ入った。余程勉強した議員でないと対等に太刀打ちが出来ないことが解った。これらを解らせてくれたことが、今回の政権の値打ちだったと思われる。そうと解れば、「議員」と呼ばれる人達は、よく勉強する人だけが、「議員たり得て」不勉強や挙手だけのための人は、用なしである。そうとなれば議員数半減でちょうど良いぐらいではなかろうか。こんな国会や自民党の実態を見せてくれたことで、取り敢えずは、今般の民主党政権の役目は果たしたのではなかろうか。

鳩山政権の混迷。これで、とても良い社会変革の流れになるのではないだろうか。人間は、どうも余程の危機にでも出会わなければ“目が覚めない”ものだということが何となく解る気がする。ここで、鳩山政権が「普天間問題」を無策で投げ出して大騒動ならぬ「中騒動」を引き起こして、次の首相が出て来て「取り敢えずの策で収めて一件落着」となるのだろう。その後、夏の参議院選挙になるという政治日程の流れである。
これでとても良い流れが出来てくるように思われる。経済的に日本を追い越して世界二位に躍り出た「大国、中国」が、この後矢継ぎ早に世界にその存在を主張してくるからである。五月に上海万博がオープンし、半期間のお祭りが繰り広げられるだろうが、その水面下では、米国との「新規の覇権争いが繰り広げられている」らしいというのは、現在となれば、かなり的を射た推測になって来ているようだからである。“アメリカは、日本を守ってくれるのか”、「中国は、経済的にも軍事的にも、日本を脅かしてくるだろう」、そして、小沢の600人とも言われる訪中団は、結果的に「中国への迎合外交の象徴」であったとしたならば、“昨年夏からの民主党政権の半年間は、日本にとって「何だったのか」”と思われる。たった半年で、今迄ハッキリ見えなかったものが見えてきて、「いかに当てにならない政治家や官僚、その他のリーダーで、日本の国が仕切られてきたかを」多くの国民は見ただろう。これは、とても大事なことと思われる。日本国の実態が、いかに危機的な状況を迎えているかが、明らかにされてきたためである。

自民党も民主党も、これからの日本国のビジョンを示せなかった。自民党は、「保守」党としての責任を放棄してきたことが明確になったし、民主党もまるでバラマキばかりで今後の日本に対する責任感を感じさせない政党だった。かくなる上は、第三極の登場を待つばかりである。「良い流れ」と予想するのには訳がある。これから「新党が幾つか出来てくる情勢になって来た」。いやはや、まことに有難いことである。そして、この社会の変革期を感じてだろう、「坂本龍馬」が持てはやされている。“現在の龍馬出よ”ということなのであろう。その龍馬は、いずれかの新党から出て来るのではなかろうか。国難を救う若き政治家よ、出よ!。世はまさに、そのような様相を呈しつつある。テレビでは、相変わらず「バカ騒ぎ番組が多数放送されているが、本音を闘わせる政治番組も比重を増しつつある」。これも、世の中の風潮を感じ取ったものと言えようか。大多数の国民に危機感が浸透して来てからが、「世直しの好タイミング」だから、ここからが日本民族の賢明さが試される時だろう。それに絡んで、私が心待ちにしていたのは、「松下幸之助の蒔いた種、松下政経塾からの“庶民党”の誕生」である。その党が名乗りを上げそうな気運が高まっているようで、期待したいところである。

投稿日 2010.4.5

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